初心者向け平家物語関連書籍を考える
小学生時代、遊戯王のカードゲームが流行ってた。ゲームで遊ぶためには、カード5枚入りのパックを買って「デッキ」を作るんだけど、入ってるカードがランダムなので、ダブったり、使えないカード(宗盛みたい)が入ってて、なかなか思う様に行かない。
そういう初心者のためにあるのが、スターターキット。1,000円くらいで確か一揃い「デッキ」を作ってゲームに参加できるセットで、初心者の強い味方だった(買ってもらえなかったけど)。
平家物語にも、こんなスターターキットがあっていいと思う。
金額的な話だけすれば、Kindleで吉川英治の「新・平家物語」が99円で売られているんだけど、やっぱ長い。
簡単にすぐ読める、っていう意味では、横山光輝の「まんが平家物語」とかが、気軽にすぐ読めて良い。私も、平家物語の主なエピソード確認のために購入しましたが、つごう2時間くらいで読めました。
これで物語の大筋を捉えたら、小説に入っていくのが、良いかもしれません。
ちなみに平家物語の小説の最高傑作、吉川英治の「新・平家物語」は、50年以上も前の作品であり、また史実と違う点が結構あるので、もっと後の時代に書かれた小説もお勧めです。
たとえば宮尾登美子さんの宮尾本平家物語とか。
この小説は2005年の大河、「義経」(タッキー主演)の原作にもなってます。
ただ、宮尾本の特徴として、すごく女性をフィーチャーしてるので、清盛や、重盛、知盛、重衡の活躍(宗盛は?)をみたい!という人には、「なんちゃら門院とか誰やねん」みたいな感じになるかと。
逆に、男っぽい平家物語、という意味では、池宮彰一郎の「平家」なんかいいかもしれません。
ここでの清盛は、新たな政治へ向けて突き進む改革者として書かれており、一門の中では重盛すら、旧体制側の抵抗勢力扱いになっています。まあ、確かに正面切って院と対立できたのは、清盛だけでしたからね。
池宮の平家は、引っ越しのどさくさで紛失してしまったので、久しく読んでません。宮尾本に比べて読みやすかった印象があるので、また買ってみようかなぁ・・・。